PMPやPrince 2といった従来のプロジェクトマネジメントの方法論では、ステークホルダーを、プロジェクトの影響を受ける人として定義しています。 プロジェクトマネジメントの方法論が異なれば、定義も異なります。
スクラムでは、すべてが異なります。 スクラムの公式の役割は3つです:開発チーム、 スクラムマスター 、 プロダクトオーナー。 プロダクトオーナーは、ステークホルダーが何を必要としているかを理解し、彼らの声を伝える責任があります。
アジャイルプロジェクトでステークホルダーが果たす役割を深く掘り下げる前に、まずは 誰が ステークホルダーであるかを見てみましょう。 要するに、ステークホルダーとは、プロジェクトに関心のある人です。 これには次のものが含まれます。
- エンドユーザー
- プロジェクトのスポンサー
- プロジェクトを完了するために関わる必要がある人々。例:システム管理者または法務
- プロジェクトの実施によって直接影響を受ける人々。例:プロジェクトチームメンバー のラインマネジャー、アカウントマネジャー、営業担当者
- 主題とドメインの専門家
アジャイルプロジェクトには、全て スクラムチーム外にステークホルダーがいます。 ステークホルダーとその役割は、プロジェクトや組織によって異なります。
ただし、アジャイルプロジェクトで重視されるステークホルダーの1つは エンドユーザーです。 その理由は、アジャイルでは全てのステップにおいて 価値を付加する必要があるためです。 この格言は、全てのアジャイルプラクティスに反映されます。 たとえば、ユーザー ストーリーのフォーマットを見ると、「…として」 で始まり「その結果…」で終わることが分かります。 これに当てはめるためには、プロダクトオーナーはストーリーから利益を得る人と話し、彼らの仮定を検証する必要があります。 アジャイルでは、物事を正しく行うことが良しとされます。しかし、正しいことをすることのほうがはるかに優れています。
アジャイルの原則1が、これを非常に明確に述べています:「顧客満足 [end] を最優先し、価値のあるソフトウェアを早く継続的に提供します。」