プロダクトバックログは、全てのプロジェクト要件の順序付きリストです。 プロジェクトの開始時に作る唯一の要件リストで、間違いなくアジャイルプロジェクトにおける最も重要な作成物です。
アジャイルプロジェクトの要件は、通常、ユーザーストーリー形式に従います。 プロダクトオーナーが、リストの作成、管理、および順序付けを担当します。 これには、新しいストーリーの追加、ストーリーの変更、不要になったストーリーの削除が含まれます。 プロダクトバックログが、サイズおよび要件の順序によって絶えず変化することは自然なことです。
プロダクトオーナーは、プロダクトバックログを最高の状態に保つことが重要です。 アジャイル開発チームがどれだけ早く卓越性を達成しても、継続的インテグレーションソリューションがどれほど優れていても、間違ったプロダクトを構築していたら、すべてが無になります。
少なくとも、プロダクトバックログには次の情報が含まれている必要があります。
- 要件/ユーザーストーリーの解説
- ユーザーストーリーの相対的な順序または優先度
- 工数の見積もり
プロダクトバックログの例を次に示します。
ID | ストーリー | タイプ(種類) | ステータス | 見積もり |
---|---|---|---|---|
121 | 管理者として、アカウントをプロファイルにリンクして、顧客が新しいアカウントにアクセスできるようにしたい。 | フィーチャー | 進行中 | 5 |
113 | 顧客として、アカウントの残高を表示して、各アカウントの残高を確認したい。 | フィーチャー | 進行中 | 3 |
403 | 顧客として、各アカウントの残高を調整できるように、アクティブなアカウント間で送金したい。 | フィーチャー | 未着手 | 1 |
97 | サイト訪問者として、銀行に連絡して、質問をしたり問題を提起したりできるようにしたい。 | フィーチャー | 未着手 | 2 |
68 | サイト訪問者として、銀行のサービスを利用できる場所を知りたい。 | フィーチャー | 未着手 | 8 |
プロダクトオーナーはバックログの内容を管理しますが、各ユーザー ストーリーに添付された見積もりに対する権限はありません。 これらは開発チームの唯一の権限です。
バックログは、プロジェクト全体で常に使用されている状態です。 スクラムチーム全体が、各アジャイルプロジェクトイベントとスプリントの最中にそれを参照します。
たとえば、プロダクトバックログは、 スプリント計画ミーティングで重要なインプットになります。 ミーティングの開始時に、開発チームはバックログの最優先要件を、スプリント中に完了することを確約できるかどうか再度確認します。 別の例として、スプリント中にチームの作業が終わった場合です。 そうなった時にはプロダクトバックログを参照して、次に取り組むフィーチャーを選びます。
詳細については、様々な種類の アジャイルプロジェクトマネジメントの作成物に関する以前のブログを参照してください。