ジェイソン・ガードナー(編)
アジャイル手法は近年、とりわけソフトウェア開発およびIT業界で、多くのプロジェクト管理チームに採用されています。 アジャイルな環境では、コラボレーションをしながら柔軟に変化に適応しながら、チームが協力して短期間で高品質の結果を提供します。 ただし、アジャイル手法を実装することは、必ずしも簡単なプロセスではありません。 アジャイルチームを評価する時、よくある落とし穴が見つかることがあります。 この記事では、アジャイルを評価する際によくある発見と、それらに対処する方法について説明します。
不十分なコミュニケーションとコラボレーション
アジャイルの基本原則の 1 つに、チーム メンバー間のコラボレーションがあります。 多くの場合、チームメンバーは効果的にコラボレーションせずに個別にタスクに取り組むため、コミュニケーションに問題が生じることがあります。 そうなると、チームの仕事の妨げになり、秩序の乱れ、誤解、目標のズレにつながることもあります。 これに対処するには、チーム内にオープンなコミュニケーションを促し、スクラムのセレモニーの実行に一貫性を持たせ、クライアントと定期的に対話をして、フィードバックが確実に受け取られ、実行に移せるようにすることが重要です。
非効率的なアジャイルセレモニー
デイリースクラムミーティング、スプリントレビュー、プランニングセッションなどのアジャイルセレモニーは、アジャイルチームの成功に不可欠です。 ただし、繰り返しなり、刺激がなくなり非効率につながることもあります。 これに対処する方法の1つは、各会議の目的に重点を置いた明確な議題を設定し、時間どおりに開始および終了するようにすることです。 よりインタラクティブな環境づくりをし、すべてのチームメンバーが平等に参加できるよう促し、注意散漫にならせないよう心がけることで、新鮮で魅力ある会議にするのに役立ちます。
優先順位付けの欠如
アジャイルチームは複数のプロジェクトに同時に取り組むことが多いため、優先順位を付けることが不可欠です。 優先順位付けをしないと、遅延、締め切りに遅れる、そして品質の問題などにつながる可能性があります。 プロダクトオーナーは、バックログが適切に管理され、チームがまず最優先事項に取り組んでいることを確認する責任があります。 リーダーとして、プロダクトオーナーの意思決定をサポートすることが重要です。 プロダクトオーナーや他のステークホルダーとの定期的な話し合いも、チームがプロジェクトゴールに向かって足並みを揃える役に立ちます。
見通しの悪さ
見通しがよくなければ、プロジェクト中に進捗状況を判断し、情報に基づいた意思決定を行うことが困難になる可能性があります。 ベロシティ、品質レベル、サイクルタイムといったプロジェクトのメトリクスを明確に示すことで、アジャイルチームはプロジェクトの全体的な進捗状況を確認できます。 これにより、チームは必要に応じて優先順位を調整し、問題に積極的に対処できます。 リーダーは、プロジェクトの可視性をよくするために、チームが必要なツールにアクセスできることを保証する必要があります。
継続的な改善の欠如
アジャイルは、より良い結果を達成するために継続的な改善を必要とします。 チームは、プロセスと実践を、定期的に反省、評価、改善する必要があります。 レトロスペクティブはこの改善プロセスの重要な要素であり、チームは何がうまくいったのか、どこを改善すればいいのかを議論することができます。 リーダーとして、レトロスペクティブの際には、チームがオープンであり、正直で、柔軟に考えられるようにする必要があります。 また、レトロスペクティブがスクラムで唯一の非公開会議であることを理解して、プライバシーを尊重する必要があります。オープンであることが求められる場では、プライバシーが守られているからこそ、オープンに会話をすることができます。
まとめ
スクラムはプロジェクトの成果を向上させる柔軟なフレームワークですが、実装は簡単にいかないこともあります。 ただし、不十分なコミュニケーション、非効率的なアジャイルセレモニー、優先順位付けの欠如、見通しの悪さ、継続的な改善の欠如など、一般的なアジャイルの問題に対処することで、アジャイルチームが高品質の結果を効率的に提供できるようになります。 リーダーとして、長い目で見たプロジェクトの成功を可能にするために、コラボレーション、オープンなコミュニケーション、継続的な改善をサポートするアジャイル習慣を育むことが大切です。
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